(後藤蒼洋)
1937年から伝わる日本国民への警告
「私は日本人がこの事実を知るために、筆を用いて今公表するにした。」
(余は祖国の同胞がこの事実を知るに便する(役立てる)ものなきを深く憂慮し、筆に託して広く同憂の士に告げんとする。)
1936年、ある1人の男がこんな序文を用いて一冊の本を刊行しました。
しかし、日本の敗戦後、男が書いた本は日本全国から突如として発売されなくなり、残った在庫も連合国の指示で没収されたのです。なぜなら男が明かした真実は、戦後の連合国にとって「不都合そのもの」だったからと言われています。
その書籍は『戦慄すべき排日教科書の内容』というタイトルが付けられ、
・中国の日本に対する歴史捏造のカラクリと弱点…
・日中戦争を正当化するための嘘の数々…
・見つかるだけで国際問題になるような異常な教育内容…
などが記されていました。
「日本兵が子供を惨殺、沖縄は中国のもの、日本が中国を侵略…」 中国では今、ご紹介したような内容が実際に小学生の頃から教えられていたのです。 現在この教科書そのものは使われていませんが、今の中国に生きる世代のお父さんやおじいちゃん達は当時の教育を受けています。その思想は親から子へ、子から孫へと受け継がれ昨今にも騒がれる反日思想の根源ともなっています。
著者は本書の序文でこう語りました。
「今や日支の風雲は急である。なぜ今日の如き結果を招来したか?根本は排日教育の渦である。祖国の同胞は、ことに教育に関係する人々は、まず本書が示す内容を究め、然る後、大国民としてとるべき態度を方針とを定めなければならぬ。」
この書籍が書かれたのは1937年。つまりは、日中戦争の年であり、先の大戦の発火点となった年でもあります。そんな年に、著者は反日教育が日中の衝突を招いていると見抜いて警告していたのです。
この『戦慄すべき排日教科書の内容』の教訓は今に通じるものがあるのではないでしょうか。中国は現在においても、台湾への侵攻、ひいては沖縄への侵攻を企てている様子です。その根拠となる歴史捏造のカラクリと弱点…正当化するための嘘の数々は昔から一貫しています。なので、中国の反日プロパガンダの原点を知ることは、昨今の中国の動向を読み解く上でも重要なヒントになり得るのです。
◆序 -5
◆戦慄すべき排日教科書の内容 -10
・東洋平和と支那民衆のために国民党を打倒すべし! -10
◆虚構捏造、民衆を愚にするこの教育を見よ -13
・中華民族万歳 -13
・驚くべき算術の教材 -16
◆支那の民衆と国民党に公言す -23
◆打倒国民党は東亜盟主の使命なり -26
◆教科書に盛られたる反満抗日の実際 -29
・中国の領土に対する日本の侵略 -32
・心痛の二十一箇条(その一) -37
・心痛の二十一箇条(その二) -40
・五三惨案 -43
・日本の単独侵略 -45
・日本の東北侵略 -49
・最近の東三省事件 我等の山河を返せ朝鮮・台湾・琉球 -50
・東三省における日露の勢力 -52
・東亜の帝国主義者日本 -55
・不平等条約 -57
・何がゆえに租界の回収を要するか -60
・今後の我が国 -62
・忘れるなかれ国恥 -63
・洋貨と国貨 -66
・母から子供への手紙 -67
・一人の運転手の死 -67
・算術教材に悪用せる -69
・反日満および排外思想行動の実例 -71
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(後藤蒼洋)