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復刻・政党を脱退して日本国民に訴う
(松岡洋右)
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松岡洋右 空白の1年間
~GHQが処分したA級戦犯の大演説


この「空白の1年間」で松岡は何をしていたのか…?

全国遊説です。

「政党解消連盟」というものを結成し、この全国遊説を通して、会員は200万人に達したといいます。

これだけの数の日本人が、戦後あの悪名高い〝A級戦犯〟である松岡洋右に共鳴したのです…

この全国遊説の一幕を記録して1934年に出版されたのが『政党を脱退して日本国民に訴う』です…

ここではGHQが処分した『政党を脱退して日本国民に訴う』に基づいてお話しします…

元寇以来、史上最大の国難の時代を迎えた昭和初期…

軍部が台頭し、政治はコントロールが効かなくなっていました。五・一五事件で犬養毅首相が暗殺され、、、軍部の力を恐れた政治家はものが言えなくなりつつありました。軍部が日本の行く末を動かすようになったのです…

一方外交に目を向けると満州事変が勃発し、、、日米関係も悪化の一途をたどるばかり、、元寇以来、史上最大の国難を迎えていました。そんな転がり落ちる日本を変えるべく、全国遊説に出かけたのです…

松岡は本書で次のようなことを記しています。今の日本の政治に照らしてみても、状況がそっくりなことがわかります。その一部をご紹介すると、、、

明治以降の「西洋かぶれ」の教育が日本をダメにした

明治以来西洋教育で教育されたわれわれは知らず知らず物質偏重の欧米の方程式でしかものを考えぬようになる(p19)

結果的に見れば帝大教育は日本精神を破壊したものである。明治、大正、昭和に至るこの半世紀を通じて一体赤門(東大)から何人の偉人と稀しうる人を出したか、私は一人の偉人も明治の教育は生み出していないと思う、わが国の偉人であると思われる人はみな明治の教育以前の教育で、赤門など出てはいない、寺子屋で漢文の素読を受けたに過ぎない、一体教育はなんのためにするのであるか、あれだけの金をかけあれだけの施設をして一人の偉人と稀する人をすら出しえないとは驚くべきことではあるまいか、それを一概に時代だと言ってしまえばそれまでであるが、そういうことを言って諦めるべくあまりに高価にすぎるのだ。吉田松陰先生が松下村塾でわずか二年余り、あのあばらやでちっぽけな家に座り粗末な机を挟んで卓を叩きながら漢書を講義されたのにどれだけの人が出たか。比較にならぬ金と施設を持ちながら明治以来の教育はとてもこれに及ばないのであります。

今日の教育はまるで外国の模倣教育である、日本精神を打ち壊してしまった、その証拠には赤い子供(共産主義に染まった学生)がだんだん帝大から出ている、これはダメだ。我々はすべからく日本人の本然に立ち返らなければならない。(p70)

東大を出たエリート官僚が、国民のためではなく、出世のために働いている…

今と重なるような気がしませんか?

これだけ危機的な状況なのに、日本は全く目が覚めていない!

これを船に例えれば日本丸の舵としておった日英同盟が叩き潰されこの日本丸が舵を砕かれた、こう見て来ると日本国民は実に暢気な国民であります。舵はなくなっても一向に舵を造ろうともせず風の吹く間に間に波の上でふらりふらり西へ東へとふらついていたのが日本の外交であります。舵がなくてふらふらしてきたものですから十万の同胞を犠牲にして当時の日本としては非常に巨大な国努まで費やしてそうして四半世紀に亘ってあらゆる努力をその開発のために捧げてきた満蒙でさえも支那人から馬鹿にされ土足にかけられる状態である他方ロンドン会議でまた手足を縛られる、こういう風に考えれば講和会議以来十余年間次ぎ次ぎと頭を叩かれ支那人からも馬鹿にされる、これが国難にあらずして何んでありますか、これに目がさめなければ国民はそれこそどうかしておるのです。(p40)

30年近くもデフレで日本経済は痛めつけられ、コロナ禍にあっても外国ほどには大した補償もされず、中国の侵略が着々と進んでいるのに、憲法の一文すら変えることができていないいまと変わらないことがわかるのではないでしょうか・・・?

「日本人に政党制は合っていない」

現に今日いかなる政党人といえども、政党のために議会が設けられているのではなくて、議会のために政党が設けられているということくらいは承知している、すなわち議会が目的である、しかもわが国で発達した政党はわが国で生み出したものではなく、これを生み出した本家本元はイギリスである、よその借着である、イギリスの政党はイギリス人の如き余裕のある国民性をもって初めて妙味がある、われわれは源平の戦の如くすぐ喧嘩をする性質をもっている、もちろん悪いとは言わない、しかしそういう性質をもっているからイギリス人とは一緒にならない、事実あれだけの余裕のあるヌラリクラリの国民であったから覇道によっても尚且つこの運用は中々うまくいき現在の大英帝国を造り上げるに多大の貢献をしてきたことは事実である。然るにわれわれの方は性に合わない、借着でやった結果はどうか、例えていえばつまり完全な西洋料理になっていないのです、日本料理かといえばそうでもない一種エタイの知れぬ西洋料理、合いの子のようなものが出来上がっている。(p64)

野党は批判ばかりで、モリカケだ桜だで貴重な国会議論の時間を浪費する…

松岡の指摘はかなり本質的であると言えるのではないでしょうか…?

このように大和民族とはどんな民族なのかを突き詰め、その確信を得た松岡は肩書をかなぐり捨てて、

日本の危機を救うべく、全国遊説に出かけ、200万人の会員を集めたのでした…

世界最古の伝統をもつ「日本人像」を剥ぎ取ったGHQ

松岡は「日本人とは本来どういう存在なのか?」ということを遊説期間にとことん突き詰め回答を示しました。

しかし、そのような経緯で出された本書はGHQに没収されました。なぜなら敗戦した日本にやってきて占領政策をおこなったGHQは日本を2度と立ち上がれない国にしようとしたからです。

松岡のこの本をGHQが没収したのもそのためです….。これを焚書(ふんしょ)と呼びます。全部で七千数冊に及びます。これらは、GHQが知られたくなかったことのほんの一部にすぎません。今は戦後75年です。当時のことを知っている人は少なくなりました。

当時の私たちのおじいちゃんや先人たちが何を考えていたのかを直接聞ける機会は少なくなりました。

そして私たちは焚書をされたことで当時の日本がどんな状況でなぜ、戦争へと進んでいったのか、先人たちは日本をどんな風に守りたかったのか、いまの日本人に何を残したかったのか、当時はどんな苦難があったのかを知ることは難しくなりました。

それこそがアメリカ、GHQが意図していたことでした…

日本人の西洋かぶれをふるい落とせ

「われわれはまだまだ多量に日本精神を持っておると思う、私の叫びは西洋かぶれを振い落せ、それには望みがあるというのであります」

本書は、明治以降西洋にかぶれた日本人の日本精神をもう一度復活させるために、肩書きを捨てて全国遊説していた空白の1年のうちの演説の一幕を記録したものです。

この本を読めば、、、戦前から日本には西洋よりもはるかに進んだ「民主主義」があったことがわかります(戦後はアメリカ・GHQが軍国主義の日本に民主主義を教えてくれたといわれていますが、それは本当でしょうか…)。

・この本を読めば、、、西洋人が名誉のために命も惜しまないサムライ精神を持つ日本人に心底怯えていたということがわかります。国連の指名で満州国の問題を調査したリットン卿は「そんな日本国民を相手に、強引にねじ伏せようなどということは到底できるものじゃない」といった発言をしています(しかしGHQは日本のために自らの命を犠牲にした特攻隊の精神力の強さも、〝軍国主義に狂っていた〟というレッテル貼りをして見事戦後の日本人を洗脳することに成功しました…)。

・この本を読めば、、、日本が当時アメリカ、イギリスに次ぐ世界三大国に上りつめた強さの秘訣に「お天道様を拝んで働くことが人間の義務である」「自分にとって損でも同胞のために尽くす」という古来より続く日本精神が当たり前にあったことがわかります(これが焚書されたということは、自分にとって損か得かばかりを考える西洋文明がそんな高貴な精神をもつ日本を面白く思っていなかったということでしょう…)。

国連でのエピソードが有名なように、演説が上手いといわれた松岡の真骨頂がこの本に溢れています。

現代では失われた戦前の日本人らしい格調高い口調が心地よいテンポで書き連ねられています。

きっと読んでいて高揚感を感じることでしょう。戦前の日本人ってこういう感じだったなあ…というのが思い出されると思います。

GHQが戦後の日本人に知られたくなかったことをあなたも知ってみませんか?

そこでぜひ多くの人に真実を知っていただきたいと思い、この松岡洋右の著書の復刻に取り掛かりました。そしてこの度、これを見てくれているあなたに復刻版をお届けしようと思いご案内いたします。

本書の詳細は以下の通りです…

目次

第1章 前口上「全国民へご相談申し上げます。」

第2章 やむを得ずだった日本の国際連盟脱退

    〜勝手に報じられた非常時解消という嘘

第3章 海軍力の世界三大国にまで上り詰めた日本の強さと原動力

    〜資本主義に飲まれ弱体化の一途を辿るわが国

第4章 欧米も陥ってしまったローマ帝国滅亡の理由とは?

    〜日本人はまだ抗える、○○があるから

第5章 機械化、科学化、そして大不況へ。

    〜失敗したイギリスを摸倣する日本、破滅への近道

第6章 資本主義の反動として生まれる共産主義国家

    〜「日本だけは最初から共産主義国家だった」

第7章 日清・日露の勝利、世界に轟いた日本の名

    〜極東の小国が世界に与えた最恐というインパクト

第8章 日本に嫉妬?アメリカが排日運動をした本当の理由

    〜優秀民族に国を支配されたくないという抵抗

第9章 自国の圧倒的な強さを理解していない日本

    〜「日本を滅ぼすのは敵国ではなく自国の政党である」

第10章 資本主義と利潤観念に支配された日本

    〜天皇の存在を無視した議会中心主義の闇

第11章 明治維新最大の改革「廃藩置県」

    〜なぜ西郷隆盛と大久保利通は新時代を作れたのか?

第12章 明治以降の日本が偉人を排出しなくなったワケ

    〜西洋かぶれの議会政治が与える教育への副作用

第13章 終幕『動かざるものはこれあらざるなり』

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